本記事では、CyberPiのPython APIを利用する際の、cyberpiモジュールのインポートについて解説します。
Pythonの基本概念である「モジュール」「オブジェクト」「関数」の基礎知識と、CyberPiライブラリにおけるそれらの使い方を紹介します。
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APIとは
API(Application Programming Interface)は、ソフトウェアやハードウェアが外部のプログラムとやり取りをするためのインターフェース(接点)です。
簡単に言うと、『決められたルールに従って機能を利用するための仕組み』です。
cyberpiライブラリをインポートすることで、CyberPiや、mBot2、センサーなどの各機能を簡単に利用できます。
Pythonにおける「モジュール」「オブジェクト」「関数」とは?
CyberPiのPython APIの中で、例えばmBot2を前進させる場合、次のAPIが利用できます。
cyberpi.mbot2.forward(speed = 50, t)
Pythonでは、「cyberpi
」がモジュール、「mbot2
」がオブジェクト、「forward
」が関数、といったように分解できます。
これは、コードを整理し、再利用しやすくするために用意されている概念です。
それぞれを解説していきます。
モジュール
モジュールとは、関連するコードをまとめたファイルやライブラリのことです。
Pythonでは、モジュールをインポートすることで、他の場所で定義された関数やクラス、変数を利用することができます。
CyberPiライブラリでは、「cyberpi.py」というCyberPiに関連するコードがまとめられたファイル(モジュール)があるイメージです。
このモジュールをインポートすることで、CyberPiの様々な機能を利用できます。

オブジェクト
オブジェクトとは、「データ」と「データを扱う関数」をまとめた構造体のことです。
例えば、cyberpi
モジュールの mbot2
オブジェクトには、「回転速度」や「回転角」といったデータや、前進や回転をする関数がまとめられています。

関数
関数とは、特定の処理を実行するコードのまとまりです。
例えば、mbot2
オブジェクトであれば、mBot2を前進させる forward()
、mBot2を右回転させる turn_right()
が関数にあたります。

CyberPiモジュールのインポート方法
CyberPiをPythonで操作するためには、まず cyberpi
モジュールをインポートします。
インポートの方法にはいくつかの種類があります。
基本的なインポート
import モジュール名
CyberPiの全ての機能を利用できますが、コードが長くなりがちです。
import cyberpi
cyberpi.mbot2.forward(50, 1) # 50RPMで1秒間前進

特定のオブジェクトのみインポート
from モジュール名 import オブジェクト名
特定のオブジェクトのみをインポートし、コードを短縮できます。
from cyberpi import mbot2
mbot2.forward(50, 1) # 50RPMで1秒間前進

全てのオブジェクトをインポート(非推奨)
from モジュール名 import *
モジュール内の全てのオブジェクトをインポートし、コードを短縮できます。
ただし、どの機能がどこから来ているのか分かりにくくなるため、一般的には推奨されません。
from cyberpi import *
mbot2.forward(50, 1) # 50RPMで1秒間前進

インポート方法まとめ
インポート方法 | メリット | 使用例 |
---|---|---|
import cyberpi | 全ての機能を利用可能。 | cyberpi.mbot2.forward(50, 1) |
from cyberpi import mbot2 | 特定の機能のみインポートしてコードを短縮。 | mbot2.forward(50, 1) |
from cyberpi import * | 全ての機能を利用可能。 コードを短縮するが非推奨。 | mbot2.forward(50, 1) |
まとめ
今回は、CyberPiのPython APIを利用するためのインポート方法について解説しました。
用途に応じて適切なインポート方法を選び、効率的にCyberPiを活用しましょう!